子宮奇形、双角子宮の女性が妊娠するということ






子宮奇形とは

生まれつき子宮の形が通常のものとは異なるもののことを言います。

私の友人が、子宮奇形の中の双角子宮という奇形種です。通常、逆三角形の形をしている子宮ですが、彼女の場合上真ん中部分が凹んでハート型をしています。

聞こえはハート型で可愛いイメージ、大してダメージはないように思われるかも知れませんがとても大変なことなのです。彼女からお聞きした経験を少しでも皆さんに知ってもらえたらと思います。

成人女性の約3.8~6.7%に見られる症状ですが、自覚症状はなく妊娠してからの定期検診や手術などをした際に発見されることが多いです。

子宮奇形の原因は、赤ちゃんが母体の中で成長するときに起りますから、子宮奇形の人は生まれた時にすでに子宮奇形になっています。

なぜ、母体の中での成長過程で奇形になるか、その原因は解明されていませんが、子宮奇形の種類には、子宮が完全に形成されていない「無形成・定型成・欠損」などがあります。

また、子宮の左右にあるミュラー管のどちらか片方に障害がある「単角子宮」があります。

さらに、両方のミュラー管に障害があり、子宮が2つ存在している「重複子宮」や、左右のミュラー管が完全に閉じないで、子宮頸部と体部は繋がってはいても子宮の中は二手に分かれている「双角子宮」があります。

また、「弓状子宮」や切迫早産治療薬の影響を受けたときに子宮内部がT字型に変形する「DES製剤由来奇形」もあります。

子宮奇形が与える妊娠や赤ちゃんへの影響

子宮奇形の種類もたくさんありますが、妊娠や出産への影響も様々です。
妊娠してからの検診で子宮奇形が発見されることもあるように、子宮奇形の場合でも普通に妊娠します。

ただ、妊娠しにくいとか妊娠の障害になる事は多く、また、赤ちゃんを望んでも妊娠しないため、不妊治療を受けた結果子宮奇形がわかるケースもあります。そのほか、流産や死産を繰り返すので、検査した結果発見されることもあります。

また、子宮奇形の人は普通の人よりも妊娠しにくいだけでなく、堕胎をすると不妊になる可能性まであります。

子宮奇形が赤ちゃんへ与える影響は、赤ちゃんの発育が遅れる、流産や早産の可能性が高くなります。
しかし、子宮奇形が原因で生まれてくる赤ちゃんに異常があるとか奇形があるなどの心配はありません。

子宮奇形が与える出産の時の影響

出産のとき、赤ちゃんは回転しながら生まれてくるものですが、子宮の形に異常があると、回転がスムーズにいかないこともあります。
そのほか、分娩時に起こる可能性があるのは微弱陣痛です。

微弱陣痛は、陣痛が始まっても子宮の収縮が弱くまた、陣痛の時間も短いために、陣痛の強さが十分ではなく分娩がスムーズに進行しないことも多く、母体がかなり疲労します。

ただ、子宮奇形の種類のひとつで2つの子宮が存在している重複子宮の場合は、比較的妊娠が継続しやすく無事に出産することも多いようです。

子宮奇形が発覚した時の対処

子宮奇形でも、多くは自覚症状もないのが普通で、そのため、不妊検査や妊婦健診はあるいは子宮ガン検診でわかることもあります。

発見された子宮奇形の種類によっては尿管や腎臓などの障害も合併していることがあるため、それらの検査も合わせて行われることがあります。

ただ、単角子宮や重複子宮、あるいは双角子宮の場合は月経血がスムーズに排出されずに、子宮内に溜まり重い月経困難症を引き起こすこともあります。
また、慢性的な骨盤痛がある人もいます。

子宮奇形は形成の手術だけが有効な治療法ですが、子宮奇形がわかってもすぐに手術をしなければいけないわけではありません。
不妊症で、子宮奇形以外の理由がないときは、妊娠していないときに、子宮形成手術を行うなど、その時の状況や状態で対応します。

子宮奇形で妊娠・出産したケース

一口に子宮奇形と言っても、妊娠や出産に与える影響はその人によって様々です。

20歳の時に子宮がんの検診を受けて、自分の子宮奇形を知った女性がいます。
その時に医師から言われたのは、妊娠した時は通常の人よりも安静を心がけるようにと言われ、出産に関しては心配ないと言われています。

その女性の場合は単頚双角子宮だったのですが、結婚をして妊娠をしたものの初期の段階で流産してしまいました。
しかし、二回目の妊娠で帝王切開で無事出産しています。

また、結婚前の子宮がん検診で子宮奇形とわかって心配していた女性も、2回妊娠し、そのうちの1回は双子を出産しています。
2回とも帝王切開ですが、出産したお子さんたちは元気に育っています。

過去の番組の世界仰天ニュースでは、子宮奇形の女性が三つ子出産したことをやっていました。
この三つ子のケースもやはり帝王切開ですが、子宮奇形は妊娠や出産に影響はあるものの、乗り越えて無事出産している人は多いです。

また、ある女性は独身の時は生理痛が酷く、結婚して流産した時に双角子宮という事がわかりました。
その女性の場合は子宮奇形でも妊娠しやすく、結婚してすぐに妊娠して出産していますが、産科の先生の管理下の元、安静にしていたこともあり、お産も驚くほど軽かったと言います。

子宮奇形を知らされて目の前が真っ暗になる人も多いですが、しかし、過度に心配する必要はありません。

産婦人科のお医者様もおっしゃっています。担当のお医者様とじっくり話し合い、出産に向けて準備していきましょう。

子宮奇形の私が経験した出産のお話

私は小学5年生のときに初潮を迎え、高校生までは不定期ながらも量、日数共に正常範囲の生理が来ていました。しかし、高校生になってから生理予定日でなくても1週間出血することが1年に3回ほどあり、その出血は特に痛みを感じることなくただただ出血しているようなもので量は徐々に多くなり徐々に少なくなって終わる感じでした。

生理なんじゃないかって思いますが、出ている血液の質が全く違うのです。生理は赤黒く少しドロドロしていますが、この血液は鮮血でサラサラとしているのです。

何度も来ると流石に心配になり病院へ行きました。最初は思春期だからーと大した診断も付きませんでした。それでも心配だったので違う病院へ行きました。

すると「子宮が人より一回り小さい。だから排卵の衝撃で傷がつきやすい」という説明を受け、ホルモンバランスを整える薬を処方されました。その時はそういう原因があったのかーと軽く考え、でも原因が分かってよかったと安心しました。

それからは年に1、2回あるかないかくらいの頻度になり、私はあまり気にしないようになっていました。数年後、私は結婚して妊娠しました。

その頃、看護師として働いていた私は日勤も深夜勤務も行っていました。つわりで大変なときも休むことも出来ず、激務に追われ日夜走り回っていました。それでも胎児は順調に育ち妊娠6ヶ月を迎えようとしていました。

定期検診を受けた時のことです。「お腹が張っているから薬を出すね」と言われ、飲み薬を処方されました。最初は「これは良くあることだよなー。頑張って働きすぎていたんだ。」と思いました。

薬を飲めば大丈夫と。

しかし、2週間後の検診で「これは危険な状態です。直ちに入院してください」とそのまま入院になりました。切迫早産という診断が付き、お腹の子の心配、仕事を休まなければいけない状態、自分の体はどうなってしまったのかという不安、入院生活への焦りなどで病室でずっと泣いていました。

しかし、計画書には2週間程の入院と書いてあり、逆子でもあったので張りが治って逆子が直れば退院出来ると思っていました。少し気楽に考えよう。きっと自分が思っているより深刻ではないと言い聞かせていました。

現実は24時間持続の点滴をし続けて、トイレ以外歩いてはいけず、シャワーは3日に1回。体を起こして良いのは原則食事、トイレくらいでした。ほぼ寝たきり状態の毎日でした。

早く退院したいと思っていましたが点滴を外すとすぐにお腹は張ってしまいます。飲み薬では対応出来ないまでにお腹は張っていました。ついに入院は2ヶ月を越えようとしていました。

逆子も直らなかったので退院せずそのまま帝王切開で出産することになりました。帝王切開の日、午後から手術の予定でしたが夜中から陣痛が来てしまい破水してしまったため手術時間を早め、午前中に緊急帝王切開となりました。手術室でお腹を開けた医者が「なんだこれ…これはお腹も張るし逆子も直らないわ。緊急にしてよかった」と言いました。

その時はなんのことさっぱりわからなかったのですが、後から聞いた話だと「あなたのお腹は双角子宮でハート型の片方に赤ちゃんがいました。だから半分の子宮だけで赤ちゃんが育ってギューギューになって動けなかった。お腹が張っていたのもそれが原因だった。本当に危険な状態だった」と。

初診の時に見落としたことを謝罪されました。その後、自分の子宮について調べたら「妊娠しにくく、育ちにくく、生まれにくい」と書いてありました。

もしそれを知っていたらもっと自分の体を大事にしていたのにと思いました。仕事に熱中して休む暇もなく走り回り、自分の子供を苦しめていたのかと思うと辛く悲しかったです。

しかし、調べた中に同じような子宮奇形の方のブログを見つけ、2人目のお子さんも生まれたと書いてあり安心しました。その方も私と同じように数ヶ月の入院治療を経て出産したとおっしゃっていました。子宮奇形を患っている人はこのような治療が重要で必要であることがわかりました。現在、息子は元気で甘えん坊な2歳児になりました。

もし自分の生理でおかしいと思う点があるなら一度調べてみてください。もしかしたら私と同じ状態の方がいるかも知れません。妊娠した時に自分とお腹の中の赤ちゃんが危険な状態にならないように知っておくことも重要だと思います。

この記事がきっかけとなって少しでも救われる方がいますことを願います。



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